フォルテピアノギャラリーへようこそ!

 

    フォルテピアノ…それはすなわち「昔のピアノ」のことです。「昔」という表現はとても大雑把ですが、だいたい20世紀になる前あたりまでのピアノが「フォルテピアノ」と一般的に呼ばれているように感じます。ピアノは今から約300年前にイタリアのフィレンツェでバルトロメオ・クリストフォリによって発明されましたが、その発明当時から現代のあの黒い大きなピアノの姿をしていたわけではもちろんありません。ピアノという楽器は人類の産業の発達と共にそれぞれの時代に沿って「変容」してきました。「変容」とは「発達」や「進化」とは異なります。それぞれの時代の楽器がそれぞれの魅力を持っています。現代のピアノでは出せない昔の楽器のそれぞれの音色に触れると、何か新しい感情が心の奥底から泉のように湧き出てきたりします。わたし個人としては「フォルテピアノ(昔のピアノ)」というのは、現代を生きる我々にとっては逆に「真新しい物」であると思っています。そして21世紀という現代において18世紀や19世紀の楽器で蘇る様々な音楽に一種のモダニズムを感じることもあります。そして古楽器によって蘇る様々な作品の「真実性」も現代人からしてみれば非常に魅惑的なものでしょう。古楽器の世界には沢山ドキドキすることが待ち受けています。ピアノの誕生した300年前の楽器から19世紀末のものまで、わたしが演奏会で弾いてきた楽器たちをこのギャラリーでご紹介いたします!!

 

※こちらの掲載は2017年までのものです。現在はインスタグラムにてフォルテピアノギャラリーを更新中ですのでどうぞよろしくお願いします!このページは思い出として削除せずに残しておこうと思います。

 

 

S. エラール(1867年)  サントリーホール

 

Sébastien Érard (1867)    Suntory hall 


J. シャンツ(1820年頃)

グラウコ・ロンバルディ美術館(伊パルマ)

 

Johann Schantz (c.1820) : Museo Glauco Lombardi, Parma

 

 


C. グラーフ(1838年)  東京藝術大学

 

Conrad Graf (1838)   Tokyo University of the Arts


C. グラーフ(1824年)アカデミア・バルトロメオ・クリストフォリ(フィレンツェ)

 

Conrad Graf (1824): Accademia Baltoromeo Cristofori


A. ヴァルター(1795年モデル。U. ペトロゼッリ氏によるレプリカ)   トリエステ

 

Anton Warter (1795,  copied by Urbano Petroselli )    Trieste


A. ヴァルター(1790年頃。U. カシーリャ氏によるレプリカ): ローマにて

 

A. Warter ( c. 1790 copied by Ugo Casiglia)  Rome


Heichele (1823) : Rome

J. ブロードウッド(1802年モデル。深町研太氏製作)

JTアートホールにて

 

John Broadwood & Son  (1802,  copied by Kenta Fukamati )

JT art hall


J. ブロードウッド(1830年)  マドリード音楽院

 

John Broadwood & Sons (1830)

Real Conservatorio Superior de Música, Madrid


J. A. シュタイン(横田誠三氏製作)

霞ヶ関ビルディングに搬入

 

 Johann Andreas Stein (copied by Seizo Yokota)

 I played this in the front of ATMs !!


J. ブロードウッド (1802年頃)

浜松市楽器博物館

      

John Broadwood & Son  (c. 1802)

Hamamatsu Museum of Musical Instruments


 B. クリストフォリ(1720年製モデル。河合楽器製作) 

浜松楽器博物館

 

Bartolomeo Cristofoli (1720 copied by Kawai-gakki)

Hamamatsu Museum of Musical Instruments


クリストフォリ(1726年頃のモデル。久保田彰氏製作)

ルーテル市ヶ谷センター

 

Bartolomeo Cristofoli (1726 copied by Akira Kubota)

Lutheran center Ichigaya 


P. ローゼンベルガー(1830年頃)

汐留ベヒシュタイン・サロン

 

P. Rosenberger (c.1830)

Shiodome Bechstein Salon


J. ベーム (1820年頃、ウィーン)

S. エラール (1892年、パリ)

ヘールフィンク美術館、アムステルダム

 

Joseph Böhm (Vienna, c. 1820)

Sébastien Érard (Paris, 1892)

Geelvinck Museum, Amsterdam 


現存する最古の J. シャンツ(c. 1796)

イタリア、サルッツォの音楽院

            

the oldest Johann Schantz in exsist (c.1796) 

APM di Saluzzo


作者不詳のイタリアのピアノ (c. 1790)

アカデミア・バルトロメオ・クリストフォリにて

 

 Anonimo italiano, dono della fam. Corsini  (c. 1790)

 Accademia Baltoromeo Cristofori

 

このピアノはダンパーを開放する装置が譜面台の左右にある手動レバーという形でついています。ですのでダンパーをずっと開放して演奏するというとても楽しい音響作りで色々遊んでみました。古典派の時代の音楽において「音響効果として音が濁る」ということが有効であったことを今に伝えてくれます。


 J. ポールマン (c.1770、ロンドン)

 アムステルダム国立美術館特別展のための録音

 

 J. Pohlman (c.1770, London)

 Recording for an exhibition in the Rijksmuseum in Amsterdam

 

このような形状のものをスクエアピアノと呼びます


 J. B. デュヴァエル(1830年、アムステルダム)

 

  J. B. Duwaer ( 1830, Amsterdam)

  Pianoforte Festival Zaandijk 2016


プレイエル(1856年、パリ)

ヴェルバニアにて

 

 Pleyel (1856, Paris)

 in Verbania, Italy



プレイエル(1923年、パリ)

エラール(1909年、パリ)

  

カフェプレイエル&ギャラリーやましろ(松本)website

 

Pleyel (1923, Paris) & Erard (1909, Paris) Cafe Pleyel in Matsumoto



A. ヴァルター(C. クラーク氏製作):西方音楽館→website

 

A. Walter copied by C. Clarke

Nishikata-ongakukan, Tochigi



J. A. シュタイン(C. マーネ氏によるレプリカ)

ブルージュ国際古楽コンクールにて

 

Johann Andreas Stein (copied by Chris Maene)

 International Competition Musica Antigua Bruges  

         


A. ヴァルター(マーネ氏による)

ブルージュ国際古楽コンクールにて

 

Anton Walter (copied by C. Maene)

International Competition Musica Antigua Bruges


J. ブロードウッド(1840年)

 

John Broadwood & Sons (1840)

Kasteel Heeswijk

 



J. ブロードウッド(1829年)

J.  ツンペ(1769年、右

アムステルダム国立美術館にて

 

J. Broadwood & Sons (1829)

J. Zumpe (1769)

Rijksmuseum, Amsterdam


  A. ペイエン (1824年, パリ)

 

  Auguste Payen (1824, Paris)